【KLX230SM 再評価】DR-ZやCL250登場の今こそ、この「最小・最軽量モタード」が最強と言える理由

2025年、日本のバイク市場にはDR-Z4SMやCL250など、魅力的な「街乗り＋α」のモデルが溢れています。そんな中、あえて今スポットを当てたいのがカワサキ・KLX230SMです。

一時期は生産終了となっていましたが、排ガス規制を乗り越え見事に復活。ライバルが増えた今だからこそ見えてきた、KLX230SMだけの「圧倒的な強み」を紐解きます。

1. ライダーの「悩み」を解決するKLX230SMのポテンシャル

「オフ車やモタードは気になるけど、自分には大げさすぎるかも」というライダーの悩みを、KLX230SMはどう解決してくれるのでしょうか。

よくある悩み	KLX230SMによる解決策
「街中の細い道や駐輪場での取り回しが不安」	重量137kg ＆コンパクトな車体。 150ccクラスのスクーター並みの軽さで、都会の「コンクリートジャングル」での小回りは全バイク中トップクラスです。
「オフ車はシートが細くてお尻が痛くなりそう」	厚さ80mmの「ふかふか」シート。伝統の「三角木馬（苦行）」を脱却。840mmという高さはありますが、その分たっぷりのウレタンで快適性を確保しています。
「空冷230ccって、性能的にしょぼくない？」	「トコトコ」楽しめる熟成エンジン。 W230やメグロS1にも採用された信頼の心臓部。スペック上の馬力（19HP）以上に、日常域での鼓動感と粘りを楽しめます。
「モタードだと、キャンプ場の砂利道とかは走れない？」	オフ車譲りのロングストローク。基本構造はガチのオフ車。17インチのオンロードタイヤながら、サスペンションがしっかり動くため、農道やフラットダート程度なら余裕でこなせます。

KLX230SMが、他のフルサイズモタード（DR-Zなど）と決定的に違うのはそのサイズ感です。

フルサイズじゃない強み： 東南アジアを源流とするサイズ感は、日本の狭い裏道や駐輪場事情にベストマッチ。スーパーへの買い物、カフェへの立ち寄りなど、「日常の足」としてこれほど気楽な大型（軽二輪）バイクはありません。
充実の足回り： 安価なモデルと思われがちですが、倒立フォークに大径ディスクブレーキ、IRC製タイヤを装備。モタードとして走りの質感には一切妥協がありません。

かつては「250ccじゃないから非力」と敬遠された230ccエンジン。しかし今、W230などのレトロモデルに採用されたことで、その評価は一変しました。

圧倒的な維持費の安さ： オイル容量わずか1.3L。燃費も実測で40km/Lを超えることもある経済性は、今の時代にこそ光ります。
軽量こそ正義： 137kgの車体は、Uターンに失敗しそうになっても片足で支えきれる安心感を生みます。CB250Rが消えた今、これほど軽いオンロードスポーツは希少な存在です。

KLX230SMは、最高速や馬力を競うバイクではありません。「あの角を曲がってみよう」「あのアスファルトの切れ目の先を見てみたい」という、ちょっとした冒険心に即座に応えてくれる機動力が最大の魅力です。

DR-Zのような派手さやCL250のようなライフスタイル感とはまた違う、「日常に溶け込むプロツール」としてのモタード。2025年の今、この軽さと気軽さを再評価してみてはいかがでしょうか。