カワサキさん、空気読めてます(珍しく)。大型への未練を断ち切る「あがり」の1台、KLE400爆誕

カワサキというメーカーは、本当に「空気を読む」のが下手なのか、あるいは「あえて読まない」天才なのか。

今回、彼らが放り込んできた新型KLE400。このバイクの立ち位置をひとことで言うなら、「クラスの平均点なんて興味ねぇ、俺が欲しいのは隙間だ」という、いつものカワサキ節が全開の一台です。

「250ccじゃ高速で心臓がバクバクするし、700ccじゃ立ちゴケした瞬間に人生の終わりを感じる……」そんな、わがままなライダーの脳内をハッキングしたかのような絶妙なパッケージングを深掘りしていきましょう。

① 隙間を埋める「400cc二気筒」という確信犯

カワサキの伝家の宝刀、400cc水冷並列二気筒。ニンジャで峠を攻め、エリミネーターで街を流したこのエンジンが、ついに泥遊びを覚えました。

  • スペックの妙: 最高出力は約48馬力。ホンダのNX400という「優等生」が196kgでどっしり構える中、KLEは190kgを狙っているという噂。
  • 「ちょうどいい」の極み: テネレ700(重い・高い・足がつかないの三重苦)と、CRF250ラリー(軽い・非力・高速が修行)の間に、スッと椅子を置いて座り込んだのがこのKLEです。

正直、カワサキの400ccエンジンは「回せば速いし、放っておいても粘る」傑作。これをアドベンチャーに積むのは、もはやチートに近い判断です。

② 「ガチ勢」を黙らせる21インチのプライド

「どうせ見た目だけのアドベンチャーだろ?」と鼻で笑うオフロード乗りの顔を、カワサキはフロント21インチホイールで黙らせに来ました。

  • 足まわり: KYB製のロングストロークサスペンションを採用。SHOWAじゃないところがニクいですね。「俺たちは本気で不整地を走るんだ」というKYBへの信頼感。
  • 伝統のトレリスフレーム: カワサキ伝統の「網の目」フレームで、軽量化と剛性を両立。
  • ABSキャンセル機能: 「機械に頼らず、俺の右足で土を掴みたい」という、昭和な魂を持つライダーへのラブレターも忘れていません。

③ 装備は「実用主義」という名の割り切り

このバイク、驚くほど「デジタル」に媚びていません。

  • スクリーン: 手動3段階調整。電動じゃないのが逆にいいんです。壊れないから。
  • メーター: スマホ連携はするけれどナビは見られない。カワサキ曰く「道は自分で探せ」ということでしょうか。
  • 航続距離: 16Lタンクで400km超。ガソリンスタンドの場所を気にせず、人里離れた場所で迷子になれる安心のキャパシティです。

旅を「冒険」に変える:KLE400 究極の旅バイク化プラン

さて、ここからは「KLE400を買ったらどう弄るか」という、妄想全開の旅仕様提案です。

装備アイテム目的効果
ヘビーデューティー・パニアケースキャンプ道具の積載「家ごと移動する」安心感と、万が一倒した時のガード代わり。
超大型ロングスクリーン高速巡航の無重力化走行風を完全にシャットアウト。ヘルメットに虫がつかない貴族の走り。
フォグランプ(爆光仕様)夜間の林道突破「太陽を背負って走っているのか?」と錯覚するほどの視界確保。
ハイシート(欧州仕様)膝の曲がりを緩和足つきを犠牲にして、長距離巡航時の快適性と「見下ろし感」を追求。

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まとめ:KLE400は「最適解」か「毒薬」か

結局のところ、KLE400は「これ一台で全部済ませたい」というズボラな夢を叶えるバイクです。林道で泥にまみれ、高速でバビューンと帰り、翌日は洗車して通勤に使う。

「テネレは凄すぎて怖いし、250はちょっと寂しい」……そんなあなたの心の隙間に、カワサキが見事にライムグリーンの楔(くさび)を打ち込んできました。

次は、このKLE400に似合う「絶対に汚したくないけど汚れる運命のキャンプギア」でも一緒に探してみますか?