
スズキの最新プラットフォーム「GSX-8S」から、誰も予想しなかった派生モデルが発表されました。
その名は、GSX-8T(ネイキッド)とGSX-8TT(カフェレーサー)。
これまで「ストリートファイター」のイメージが強かった800ccクラスに、スズキ流の「レトロスポーツ」が殴り込みをかけます。
1. ユーザーの「悩み」を解決するGSX-8T/TTのポテンシャル
「レトロなバイクは好きだけど、性能や扱いにくさが心配」という悩みを、この2台がどう解決したかまとめました。
| よくある悩み | GSX-8T/TTによる解決策 |
| 「レトロバイクはシートが硬くて長距離が疲れそう」 | 最新高密度フォーム & タックロールシート。 70年代風の見た目ながら、最新のウレタン素材で快適性を確保。足つき性(810mm)も抜群です。 |
| 「カフェレーサーは前傾姿勢がキツくて腰が痛くなる」 | 「見た目だけ」カフェの親切設計。 セパハン風のルックスでもハンドル位置は高め。無理のないポジションで、街乗りからツーリングまでこなせます。 |
| 「クラシックな外観だと、高速道路の風が辛いのでは?」 | 実用的なミニフェアリング(8TT)。 直線的なデザインのビキニカウルは、80年代の空力思想をオマージュ。不快な風圧をしっかり軽減します。 |
| 「2気筒は振動がすごくて手が痺れそう」 | 世界初「スズキクロスバランサー」搭載。 776ccの並列2気筒ながら、驚くほど低振動。大型バイクのパンチと、4気筒のような滑らかさを両立しています。 |
2. デザインの真髄:「令和の角Z」と呼べる無骨さ

最近のネオクラシックといえば「丸タンク・丸ライト」が主流ですが、スズキはあえて独自の路線を突いてきました。
- 直線基調の「ゴツい」タンク: 丸みを帯びた懐古主義ではなく、ZRX1200ダエグを彷彿とさせる直線的な16.5L大容量タンクを採用。
- リバイバル・ディテール: GS125EカタナやGSX400FWなど、80年代スズキの名車を感じさせる「角ばったカッコよさ」を現代に蘇らせています。
3. ディテールのこだわり:バーエンドミラーとショートマフラー
- バーエンドミラー: カフェレーサーのアイコンを標準装備。視認性を確保するためにあえて位置を高めに設定するなど、スズキらしい「実用性への執着」が見て取れます。
- 超ショートマフラー: 重心を中央に寄せる「マスの集中化」を徹底。ステンレス製カバーとメッキ仕上げにより、レトロ感とメカニカルな美しさを共存させています。
4. 中身はガチ!最新スポーツバイクのスペック

見た目に騙されてはいけません。足回りと電子制御は完全に「最新スポーツ」のそれです。
- 本格的な足回り: KYB製倒立サスペンション、ラジアルマウントキャリパー、ハイグリップなラジアルタイヤを装備。
- 充実の電子制御: トラクションコントロール、パワーモードセレクト、クイックシフターを搭載。さらに、現代の旅に必須のUSB-Cポートも標準装備されています。
5. 結論:玄人も納得する「ちょうどいい」ネオレトロ
GSX-8T/TTは、「流行りのカフェレーサーとは一線を画す、硬派で扱いやすい相棒」を求めるライダーに最適です。
「復刻風味だけど中身は最新」。スズキらしい誠実なモノづくりが光るこの1台は、一周回って「本当に使えるバイク」を探しているベテランライダーにとって、最高の選択肢になるはずです。

