
ホンダの名車「CB400スーパーフォー」。
1992年の登場以来日本のバイク文化を象徴する存在であり、16年連続ロングセラーを記録したモンスター級のネイキッドです。
教習車に採用されてるからほぼ全員乗るバイクです
その血を受け継ぐ完全新型4気筒「CB500スーパーフォー(CB500SF)」が中国で発表されました。26年にはCB400SFとして日本発売されそうです。
今回は単純に高回転4気筒っぽいです。80馬力あるんじゃ?ってうわさ。
ネオレトロとして蘇る姿に胸が熱くなる一方で、どうしても少しだけ寂しさやモヤモヤを感じてしまったってのがメインの話です。
なぜ「悲しさ」を覚えたのか?
1. 製造業=中国生産という時代の現実
大きな理由の一つは 「中国発表」という事実。
思い返すと「トランプショック」以降、世界は急速に保護主義的な流れに傾きました。
認めたくないけど製造業=中国生産の構図がさらに強く可視化された。もう何でも中国製、そして技術力も中国に集約してる状態。
- 電子機器
- 家電
- バイクや自動車
ほとんどのものが「中国生産が当たり前」という状態に。
技術力も中国に集約しつつあり、「もうNvidiaのGPUがなくても自国で開発する」と言い出すほど。世界が協力して「中国を外せない製造網」を築いてしまった。
CB500SFが中国から発表された瞬間、こうした構図を改めて突きつけられた気がしたのです。
2. ビッグネイキッドを育てたのは日本なのに…

もう一つは「文化的な部分」。
ビッグネイキッドといえば、日本を代表するバイクジャンル。
CB400スーパーフォーは国内専売(オーストラリアなど一部輸出はありましたが)、まさに 「日本のために作られたバイク」 でした。
一方、欧米では「ストリートファイター」が人気、CBホーネットシリーズは欧州が育てたと言っていいデザインです。ネイキッドといっても方向性が違う。
だからこそ、ビッグネイキッドCBシリーズ=日本人に刺さるデザインだとずっと思っていました。
なのに――新型の発表は中国。
最初が日本発表じゃないことに少し悲しさを覚えた。
もちろん、今の製造業の現実を考えれば理解できます。
でも、文化を育ててきた日本より先に海外で発表されると、、なんか複雑な気持ちになるんですよね。
しかもCB1300含めるとまだ「日本にだけ」いる系譜。グローバルモデル化は歓迎だけど、秋のモーターサイクルショーEICMAでもよかったんじゃ?
とはいえ期待は大きい
モヤモヤはありますが、新型CB500SFに対して「心配」よりも「期待」の方が大きいです。
見た目も徹底的に作り込んでいて、現代仕様なりにCBの雰囲気を再現しようという意志を感じます。
- ダイヤモンドフレーム
- ラジアルマウントキャリパーなど充実した足回り
- おそらく電子制御も充実
性能面では30年前のCB400SFよりはるかに高いのは間違いありません。
つまり「ただ懐古主義で復活したバイク」ではなく、しっかり 現代のCB として仕上げてきている印象
まとめ
CB500スーパーフォーが中国で発表されました。
またビッグネイキッドが復活すること自体は嬉しいニュース。
ただ、同時に――
- 製造業の重心が中国にある現実
- 日本で育ったビッグネイキッド文化が海外から発表された寂しさ
これらを意識させられ少し複雑な気持ちにもなりました。
それでも、新型CB500SF自体は大いに期待できそうです。
きっと性能も完成度も、30年前を超えてくるはず。

こういうのも昔作りました。