
ホンダの新型「CB1000ホーネット」をベースにしたバリエーション展開が止まりません。
今回発表されたのは、スポーツツアラーの快適性とスーパースポーツの刺激を融合させたクロスオーバー、「CB1000GT」。
「1台でなんでもこなしたい」という現代のライダーたちの切実な願いに応える、ホンダの最新回答を徹底解説します。
1. ユーザーの「悩み」を解決するCB1000GTのポテンシャル

バイク選びでよくある悩みに対し、CB1000GTがどう応えているかをまとめました。
| よくある悩み | CB1000GTによる解決策 |
| 「SSのパワーは欲しいけど、前傾姿勢がキツくて長距離が辛い」 | アップライトな乗車姿勢 & 152馬力。 CBR1000RR譲りのパワーユニットを、視界が広く疲れにくい直立ポジションで操れます。 |
| 「アドベンチャーは便利だけど、峠道でのキビキビした走りが物足りない」 | 17インチホイール & 専用低重心設計。 オフロード要素を捨て、オンロードのスポーツ走行に特化。低重心タンクにより、SSのようなニーグリップと旋回性を実現しています。 |
| 「タンデムや荷物満載だと、サスのセッティング調整が面倒」 | 電子制御サス(昭和製EERA)。 手元のスイッチ一つで24段階のプリロード調整が可能。工具不要で、走行シーンや積載状況に合わせた最適な乗り心地に瞬時に切り替えられます。 |
| 「ハイパワー車は街乗りでギクシャクして扱いづらそう」 | 進化した電子制御(IMU連携)。 3種類の走行モードを搭載。レインモードなら驚くほど穏やかに、スポーツモードなら鋭い加速をと、1台で複数の性格を使い分けられます。 |
2. デザインに隠された「低重心&フロント荷重」のギミック
一見すると大柄なスポーツツアラーですが、その造形には走りのための緻密な計算が隠されています。
- 21リットルのビッグタンク: 長距離走行を支える大容量ながら、サイドカウル側に燃料を振り分けることで低重心化。
- スポーツバイクの操作性: タンク上部を絞ることで、クロスオーバーでありながら、スーパースポーツのような深いニーグリップが可能になっています。
3. 惜しみない最強の電子制御パッケージ

CB1000GTは、シリーズの中でも最も豪華な装備が与えられています。
- 6軸IMU & コーナリング制御: 直線だけでなく、バンク角に応じた最適なブレーキやトラコンを介入させ、安全に限界を高めます。
- 自動キャンセルウィンカー: 車速と傾きを検知して自動消灯。ツーリング中の「消し忘れ」のストレスから解放されます。
4. 「CBR1000RR直系」152馬力の圧倒的パワー
- 驚異の軽量設計: フル装備のツアラーでありながら、重量は229kg。ベースのホーネットが優秀なため、ライバルのGSX-S1000GXよりも軽く仕上げられています。
- 高速巡航と加速の両立: 1〜5速は加速重視、6速はリラックスした巡航を可能にする専用のギア設定です。
5. 比較:NT1100とどっちを選ぶべき?

- CB1000GT: 「走りたい」人向け。4気筒の刺激、ワインディングの楽しさ、最新の電サスを求めるライダーへ。
- NT1100: 「ゆったり旅したい」人向け。2気筒の鼓動感、鉄壁の防風性能、フカフカのシートで快適に移動したいライダーへ。
6. まとめ:万能すぎる「1台完結」バイク
CB1000GTは、「サーキットのような加速を楽しみつつ、そのまま1,000km先の目的地まで快適に走る」ことを可能にするバイクです。
バイクの価格が高騰し、気軽に複数台持てなくなった今、この「万能すぎる凶悪な1台」は、最も賢い選択肢の一つになるかもしれません。

